母のない子と子のない母と  母性の文学

「母のない子と子のない母と  母性の文学 」

先日、ここの日記に記した「旺文社文庫日本文学名作選集」 いろいろ迷ったのだけど、「母のない子と子のない母と」から読み始めている。 最初の2、3ページを読んでじわーーっと涙が出てきてしまった。 昨日、連続テレビ小説「ファイト」で、ヒロインが仲居として働いている旅館の旦那さんが疎開時代の思い出を語る場面があって ヒロインが「その頃、旦那さんは何か夢がありましたか?」 と訊ねると旦那さんは遠くを見つめながらしんみりと 「あったよ。僕はね、お国のためにね、航空少年兵になるのが夢だったよ」 と答えていらしてその時 「航空少年兵」という言葉が非常に印象に残ったのだけど この小説にも、偶然、その「航空少年兵」という言葉が出てきて そしたら、あの「ファイト」の旦那さんの姿が浮かんできてしまった。 小説に出てくる「おとら小母さん」は、息子さんを、 航空少年兵の飛行練習中の墜落事故で失くしてしまったのだった。 それだけでなく、ご主人も戦争で失くし、いっぺんに家族を失ってしまった。 それから一人で小豆島で暮らしをしている。ねっから子ども好き世話好きの優しい小母さんだ。 語り口というか文体が、あまりにやさしくてあたたかくて、なんかもうただそれだけで涙が出てきてしまうようだ。 小説から離れて現実に戻っても、なんとなく優しい気持ちになっている自分に気がついた。ちょっと新鮮で感動的な驚きだった。 これから読み進めていくのが楽しみだ。

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